~これでも仕事用です~

ロンドン版路線バスの旅

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ロンドンといえば、バッキンガム宮廷とかビッグベンとか衛兵交代とか、ま、いろいろありますが、もうひとつ、忘れてはならないのがダブルデッカーです。ホンマでっかTVなんてベタなことは書きませんよ(書いてるけど)。ダブルデッカー、つまり2階建バスのことです。

さて、ロンドンに着いてまず何をするか、初めての人はとにかくオイスターカードを買いましょう。え?英語が皆目わからない?大丈夫です。券売機のタッチパネルを日本語に出来ますから。
オイスターカードとは、日本でいえばSuicaみたいなものです。これ一枚あればチューブ(地下鉄のこと。何故かイギリスではサブウェイとはいわない。ちなみにサブウェイは地下道の意味で使われている)も、そしてバスも乗れる。
もちろんいちいち切符を買ってもいいんだけど、値段がぜんぜん違う。オイスターカードを普及させるために相当な料金差をつけているのです。
旅行なら、まあ一週間くらいの滞在の場合が多いはずなので、1ウィーク乗り放題を買っておいた方がお得です。
これでチューブはともかく(プランがあって、一番安いやつでも市街地なら大抵行けますが)バスは完全に乗り放題になります。

実際ね、日本のSuicaと同じような感じでその都度払いの場合でも、バスを利用するのが一番安いのです。オイスターカード利用の場合は完全に均一料金なので、距離によって値段が変わるチューブよりも安くなる方が多い。だから現地にいる時はたまに利用しました。
え?そんだけ安い安いといっておきながら、たまに?
たまにで合ってます。というのも罠も多いから。
バス網は非常に発達してるんで、結構どこへでもバスで行けるんだけど、時刻表通りにね、来ないとなったら全然こない。だいたいロンドンは(というより日本以外、というべきか)は電車でさえいい加減なのに、バスになったらもうホント、いつ来るのかまったく読めないのです。
来たら来たで速いかといえば、もちろんそんなことはない。なんたってロンドンは大都会だから渋滞にハマったらどうしようもなくなる。
だからいくら安いといっても時間的に相当余裕がある時にしか利用できないのです。
もうひとつ、これは旅行者にはかなりハードルが高いんだけど、どこに行くのかが非常に分かりづらいのです。

では試しにシミュレートしてみましょう。
バス停に行くとプレート(最近はデジタル表示になってたりする)に行き先とナンバーと「あと◯分で来るよ」ってのが書いてあります。しかし「あと◯分」をまともに信じちゃいけません。来たら奇跡です。
さあ、バスが来ました。あと5分のはずが実際は20分は待ったけど、兎にも角にもバスは来た。来たんだからすべて良しとします。
大抵の路線はダブルデッカーです。わざわざ観光用のに乗らなくても路線バスもダブルデッカーの場合がほとんどで、ワタシからすればほぼ一年通して寒いロンドンの街を、屋根のない観光用ダブルデッカーに乗る方が信じられない。
路線バスはちゃんと屋根があります。だから寒くありません。
Suicaと同様オイスターカードをタッチして、せっかくだから二階に上がりましょう。んで、せっかくだから一番前に座りましょう。
とは書いたけど、一番前は子供たちが占拠してる場合が多いのでまず座れない。だからあきらめて適当な場所に。

それにしても、これは日本の路線バスでも同様ですが、メインストリートなんかほとんど走ってくれません。住宅街の中をクネクネ入っていきます。
これを楽しめるようになったら、もうあなたはロンドン通です。しかし旅行程度でそんなこと不可能で、半年滞在していたワタシでも無理です。
え?これ、ホントに目的地に行けるのか?
この不安の前に「楽しむ」なんて余裕は徐々に消え去っていきます。
ロンドンの住宅は、良くいえば統一感のある、悪くいえば無個性な住宅です。だから一向に進んでないように思えてくる。もしかしたら同じことろをグルグル回ってるだけなのでは、なんて不安までよぎりだす。
当たり前だけど、他の乗客は乗り降りしていく。ついに自分が乗り込んだ時にすでに乗ってた人は誰もいなくなる。気がつけば子供たちもいなくなり、一番前の席が空いた。
もちろんそこへ足早に移動します。でももはや「景色を楽しむため」なんてタワけた理由なんかじゃない。「少しでも見通しのいい席に座って本当に目的地に向かってるか知りたい」から一番前に移動するのです。
それでもね、もし日本ならそこまで不安にはならないと思うんですよね。誰かに聞けばいいんだから。でも異国ではそうはいかない。よほど英語に自信がある人以外、尋ねる勇気はないはずです。

不安が極限まで達した時、バスは奇跡的に目的地に到着します。いったいバスに乗り込んでからどれくらい時間が経ったのだろう。見渡せば陽は落ちて辺りは真っ暗だし。
何やってんだ、こんな異国の地で・・・。
そんな後悔ともなんともつかぬ感覚をおぼえること請け合いです。
どうです?ロンドンの路線バスに乗りたくなってきたでしょ?そうでもない?おっかしいなぁ。最高のガイドのつもりで書いたのに。
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