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~これでも仕事用です~

グミちゃんの生まれ育った街

Gumi-chan1961関連
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ワタシどもの作品「Gumi-chan1961」をイベントで展示したら、必ず聞かれることがあります。
「これ、どこの街がモデルなの?」
グミちゃんが住む「くすの木町」はあくまで架空の街です。しかし作品のベースがもうひとりの作者であるアカオカズミの幼少時の体験がベースなのですから、当然舞台もアカオカズミが実際に生まれ育った場所である、福井県小浜市がモデルってことになります。

もしかしたら福井県ほど勘違いされてる県もないんじゃないかと思います。
福井県北陸地方に属します。ところがどうも北陸自体が他の地方と一緒になって紹介されることが多く、上信越や、酷いのになると東北の各県と一緒に名前が載ってたりするわけで。
しかも福井県は横に長い。とくに小浜市のある嶺南地方は、地図で見ると一発でわかるのですが、京都と滋賀に隣接しています。
文化圏でいえば完全に関西に属し、言葉も関西弁に極めて近しい。細かい方言はありますが、イントネーションは完全に関西弁のそれです。
テレビだって小浜市のケーブルテレビでは関西地区のテレビ局が映ります。
だからね、グミちゃんを、とくに関東や他の場所で説明する時が難しい。ひと口に「福井県」といってしまうと、どうも違うイメージになってしまう。だから「関西の、とある地方都市」と言い方をしています。行政的には間違いかもしれないけど、文化圏的にはそっちの方が正しいからね。

福井県小浜市はわりと特殊な街です。
まず交通の便がかなり悪い。唯一市内を通る電車は、一度京都の舞鶴まで、もしくは福井県敦賀まで行って、さらに乗り換えなきゃいけない。
しかしこの便の悪さがかえって変な観光地化を食い止めている、ともいえるのです。
街は若狭湾に面しており、つまり魚介類が豊富というのを意味します。
今でも小浜市から京都まで続く「鯖街道」なるものが残っており、これはもちろん小浜市でとれた新鮮な鯖を京都まで運ぶために作られた街道です。

田舎で、比較的食べ物が潤沢(戦中戦後もほとんど食べ物に困ることがなかったらしい)、というのも影響があるのかどうかわかりませんが、のんびりした人柄の人が多く、ワタシも何度か小浜の人と話す機会がありましたが、こんなにのんびりでいいの?と不安にさえなったものです。
ま、もちろん人によりますがね。全然のんびりじゃない人もいるし。でも接した中ではそういう人柄が多かったのも事実です。
数年前、小浜市が舞台になった「ちりとてちん」という朝ドラがありました。このドラマで和久井映見が演じた「お母ちゃん」が実に小浜の人の雰囲気を伝えており、まったく小浜の人でない和久井映見がよくここまで小浜の空気感を演じたなぁと感心するばかりでした。
でも「のんびり」は良いことばかりじゃない。
せっかく朝ドラの舞台になって、たしかに視聴率はイマイチでしたが、熱狂的なファンを産むほど完成度の高いドラマだったにもかかわらず、のんびりした土地柄が災いしてか、どうも上手く観光に結びつけられなかった。
他地方出身のワタシからすればもったいない話ですが、ま、小浜の人たちからすれば「別にええんちゃうんケ?」ってことなんでしょう。

いくら「のんびり」な小浜も、さすがに高度経済成長の時代、つまり「Gumi-chan1961」の舞台の頃は今よりはるかにエネルギッシュだったようで、人々が精力的に動き回っていた様子を幼少時のアカオカズミは強く記憶しています。
だからグミちゃんは「懐かしい」とか「人情味溢れる」とか、そういう世界じゃないんです。もちろんそれらは皆無ではありませんが、まずエネルギッシュありきの世界なんです。

小浜という、いわば関西のエアポケットみたいな土地をモデルにした「くすの木町」ですが、この街には他にも魅力的なものがいろいろある。
今後も小浜とくすの木町の違い、そして小浜の魅力を書いていきたいと思っています。
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