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~これでも仕事用です~

原点にして到達点

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1960年代、いや1950年代くらいからでしょうか。各企業はイメージキャラクターを用意し、それを販促品に利用し始めます。

これらは現在、すべて消え去ったというわけでもなく、たとえば不二家のペコちゃんなんか不滅の存在にすらなっています。
しかし1960年代当時はその数がハンパではない。とにかく各企業がこぞってオリジナルキャラクターを作っていたのです。
この流れは当然海外から輸入されたもので、ミシュランとかケロッグとか、それこそケンタッキーのカーネルサンダースもそうです。

しかし日本の企業も負けていない。
有名どころでいえば、ナショナルのナショナル坊や、コルゲンコーワのケロちゃん、エスエスのピョンちゃんなどは、1メートルほどの人形が二十一世紀になった今でも店頭でお出迎えしてくれています。
さすがに今では見かけなくなったものとしては、東芝光速エスパーソニーソニー坊や、日立のポンパ鳥といった家電メーカーもだし、販促品、つまり粗品として大いに活用されたのが銀行のキャラクターで、日本勧銀ののばらちゃん、富士銀行のボクちゃん、手塚治虫がキャラクターデザインを担当し、のちに日本初の「ミュージカルアニメーション」化された三和銀行ワンサくん、といったあたりです。

こうしたキャラクターは、一般にはそれほど知られていない企業も作っていて、個人的に素晴らしいと思ったのは東邦レーヨン(現・東邦テナックス)のキャラクターであるアロンちゃんです。
実はワタシどもの作っているグミちゃんは、かなりアロンちゃんのデザインに影響を受けています。
「Gumi-chan1961」は1961年の世界が舞台なのだから、「1960年代」「人形」というキーワードを紐解いていけば、当然当時のノベルティキャラクターにぶち当たる。その中でももっとも強く影響を受けたのが、モダンでポップなアロンちゃんなのです。

さて、先ほどから幾多のキャラクターの名前を挙げていってますが、これでもほんの一部に過ぎず、それくらい各企業ともキャラクターに力を入れていたわけです。
これらの販促人形は、さすがに店頭用のデカいのは難しいけど、販促品だった貯金箱やソフビ人形くらいなら手に入れられなくはない。当たり前ですがプレミアがついて物凄く高いのですが、ひとつふたつなら買えないこともない。
しかしですね、人形集めが趣味でないワタシでも、なんだか集めたくなる魅力がある。

これはリカちゃん人形やバービー人形、最近ではブライスなんかもそうですが、それらの人形を集めるのとはまったく違う。
当たり前ですが、リカちゃん人形ならタカラ(タカラトミー)からしか発売されていません。当然デザイン的にもスケールも共通しています。
ところがノベルティキャラクターグッズは各企業が勝手に作っているわけだから、素材もスケールもタッチも、何もかも違う。つまりズラッと並べても不統一感が出る。
その代わり、本当に多種多様だから飽きがこない。デザインもまったく統一感がないはずなのに、60年代の息吹という共通点だけで、そこまで「違う」感じがしないのです。

ワタシどもはこれをグミちゃんの世界の中だけでやろうと思った。
たしかにグミちゃんはすべてワタシどもがデザインをしているのだから、それなりに統一感はあります。しかし各キャラクターにかなり強めの個性を持たせることによって、微妙な不統一感も出るようにしてある。
リカちゃん人形だったり、あとシルバニアファミリーもですが、ああいうのを集めるのとはちょっと違う、まるで当時のノベルティキャラクターを集めるが如く集めてもらいたい、そんな願いを込めて作っているのです。

当時のノベルティキャラクターを、といってもそこまで持ってるわけじゃないけど、こう、並べてね、じっと見てみる。
そこで毎度思うわけです。これは原点にして到達点だな、とね。
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