~これでも仕事用です~

非凡テレビスター全集!1

今回から飛び飛びですが、新しいことを、と書くと変なんですが、あまりに面白いモノを手に入れたので、何回かに分けて紹介していこうと思っています。

もうとっくの昔になくなってしまいましたが、かつて「月刊平凡」という雑誌がありました。
いわゆる芸能雑誌なのですが、スキャンダラスな記事はなく、アイドルを中心に芸能人の素顔を引き出することをコンセプトにしたような誌面作りでした。

1962年、といえばワタシたちの作品「Gumi-chan1961」の世界の翌年になります。
この年、テレビの出荷台数が1000万台を突破、ほぼ「一家に一台」に近づき、本格的なテレビ時代を迎えようとしていました。
テレビ台数1000万台を記念して(ま、本当のところは便乗だろうけど)、月刊平凡の8月号に「平凡テレビスター全集」という別冊付録が同梱されています。
ワタシが手に入れたのは本誌ではなく、残念ながら別冊付録の方だけ。それでも、もうこれ一冊でどれだけ書くネタがあるんだっていうほど面白いのですよ。

まず表紙をご覧ください。

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小さく名前も書いてますが、高橋圭三中尾ミエです。
今では高橋圭三型の人がいないので、もしかしたら説明が必要になるかもしれません。
戦前NHK(何度も何度もしつこいけど、戦前の時点ではこの名称はない)に入社した高橋圭三は、アナウンサーとして数々の看板番組を担当します。
とくに「紅白歌合戦」と「ジェスチャー」でアナウンサーというよりは「司会者」として絶大な人気を誇ることになるのです。
NHKを退職してフリーとなり、その後も「レコード大賞」や「かくし芸大会」といった大番組の司会をつとめますが(ワタシがリアルタイムで見ているのはこの辺りの番組)、真面目な司会者なんだけど、けして堅苦しくない、軽妙洒脱という表現がピッタリの人でした。

中尾ミエは今も現役なので説明の必要はないかもしれないけど、一応触れておきます。
1962年当時、二大女性アイドルがいました。ひとりは弘田三枝子、もうひとりが中尾ミエです。
弘田三枝子は伝説的な音楽プロデューサーの草野浩二が絶句したというほどの歌唱力の持ち主で、ま、この人についてはそのうち詳しく書きます。
とにかく弘田三枝子はパンチ溢れる、中尾ミエはキレの良い、という風に歌の持ち味は違いますが、どちらも特別なルックスではないところも含めてライバル扱いされていたのです。

さていよいよ中身、といきたいところですが、その前に裏表紙を見ていきましょう。

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一定のご年齢の方には涙が出るほど懐かしい、そしてリアルタイムでは知らない世代の方には斬新にうつるかもしれないテレビ受像機の広告です。
ここに掲載されている受像機はすべてモノクロです。当時すでにカラー放送は開始されていましたが、まだまだカラー受像機は高嶺の花で、徐々に普及しだしたのは翌々年の東京オリンピックの頃からです。

今の感覚でもやや高い、といえる値段ですが、当時の物価を鑑みるに10倍はオーバーにしても5倍の値段だと考えていただきたい。
ということは、6万円だとして、今の価格に直すと30万円。うん、今なら4Kテレビが買えますね。

そして注目していただきたいのはサイズです。
ひとつだけ16型のが掲載されていますが、あとはすべて14型です。にもかかわらず「画面の大きい」という惹句が踊っているのが、今見ると可笑しい。
もう今は14型のテレビ自体がほとんどありませんが、わかりやすくいえばノートPCの液晶モニターを一回り大きくした程度の大きさです。
しかも個人用ではなく、家族で14型の受像機を眺めていたわけで。

1962年どころかワタシが子供の頃(つまり1970年代)も似たようなもので、すでにカラーにはなっていたとはいえ画面は小さいままでした。
たしか小学校高学年くらいの時に20型のテレビが家に入りましたが、初めて見た時は、もう、思いましたもん。
うわーっ、スッゲー大画面だ!ってね。
ちなみに今ワタシが使っているパソコンのモニターが23型です。当然個人用。
たしかにアスペクト比が違うとはいえ、これよりはるかに小さい14型のテレビを家族で見ていたなんて、もう今になれば不思議でしょうがない。

そういや昔のテレビって盛大にゴーストが発生してましたよね。
もうゴーストといっても今の若い人にはわからないかもしれないけど、電波の加減で映像が二重映りになるのです。
アナログ放送からデジタル放送に変わって、もうゴーストはなくなったけど、あんな見づらい画面で、んで電波状態で、今よりはるかに長い時間テレビを見ていたんだよなぁ。

何だか思い出話が長くなってしまったので、次回に続きます。
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