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~これでも仕事用です~

ジオラマの大切なことは全部ドラえもんが教えてくれた

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こんなタイトルの本はよくありますが、そんなこととは関係なく。

自慢じゃありませんが、ワタシはジオラマやミニチュア、あとフィギュアもですが、「その手」のものにまったく興味がない人間でした。
正直、そんな人間がジオラマなぞを作れるわけがないのですが、「成り行き」から「Gumi-chan1961」を手伝うことになって、生まれて初めて「その手」のことにチャレンジしたわけです。
年齢でいえば35歳の時。如何にも遅すぎます。
何しろ興味がなかったんだから、ジオラマやミニチュアの勘所がわからない。何をどうしたら面白いのか、また人々の興味を惹きつけられるのかがさっぱりわからなかった。
そんな時、ふと浮かんだワードが「三感」だったんです。

さて、ドラえもん、といえば、まァ知らない人はいないでしょう。これほど長期に渡って愛されている作品もないわけで、作者である藤子・F・不二雄は20年も前に逝去されているにもかかわらず、いまだにテレビアニメが放送され、新作映画も公開されている。またそれが観客を集めているってのが凄い。

一部の方には有名ですが、藤子・F・不二雄はジオラママニアでもありました。
何が凄いといっても、その知識の一端を、こともあろうか児童向け漫画である「ドラえもん」の作中にブッ込んでいるのです。
ドラえもん」の登場人物のスネ夫の従兄弟という役割で「スネ吉」というキャラクターが登場しますが、彼こそ藤子・F・不二雄の分身であり、マニアックな知識を小学生であるスネ夫に惜しげもなく伝授する、というとんでもないキャラクターなのです。

もちろん深くジオラマにかかわっている人からすればスネ吉が披露する知識は基本でしかないのかもしれない。でも「なんとなく眺める」程度の、ま、普通の人ですね、からすれば、呆れ返るほどの専門知識に思えてしまうのです。
では実際にどのような「知識」が開陳されているかといえば・・・。
まずはその前にスネ吉の部屋の様子。


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万力!万力が描写された児童漫画なんてかつてあっただろうか。いや空前絶後でしょう。
ワタシはこれを万力革命と名付けたい。
これはてんとう虫コミックス14巻に掲載された「ラジコン大海戦」という話の一コマですが、スネ吉といえばコレ!といえるのが、てんとう虫コミックス32巻掲載の「超リアル・ジオラマ作戦」です。
まずはのび太が作ったジオラマがこれ。


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これだって小学生が作ったにしたら立派なもんだよ。もし親戚の子供がこのレベルのものを作ったって見せてくれたら褒めてやりますよワタシは。

で、一方スネ夫はといえば


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なんだこれ。この界隈の小学生はどうかしてる。ジオラマもさることながら、カメラはちゃんと三脚に据えてるし、何よりも照明が凄い。ワタシだっていまだにこんな本格的に照明設置して撮影とかしたことないよ。


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にもかかわらずスネ吉の容赦ないひと言。あんた小学生にどのレベルを求めているんだ。


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出ました「三感」!
「質感」「距離感」「量感」。基本にしてすべてといえるほど大切な三原則です。


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ウェザリングですよみなさん。しかもこの専門用語にたいする説明は一切なし。


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「ジオラマは、背後に無限の広がりを感じさせねばらくだいだ!!」
まったく返す言葉がない。すいません。


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撮影テクニックまで惜しげもなく披露する藤子・F・不二雄、もといスネ吉
んで、よーく見るとカメラには「Nekon」の文字が。たぶん藤子・F・不二雄先生はニコンのカメラを使っていたんでしょうね。
あ、この場合の「先生」ってのは漫画家の先生ってことじゃなくて、もちろんジオラマの先生って意味です。


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で、あっさり諦めたのび太が使ったのが「ゆめの町ノビタランド」他多数の作品で使われた「インスタントミニチュア製造カメラ」。
たしかにミニチュアは作るのが楽しいんだけど、世界観の構築までやろうと思ったら膨大な数を作んなきゃならないわけで、だからこれはもう先生の願望の極限なんでしょうね。

先生は「ドラえもん」以外のSF短編でも、カメラの形は違えど「ミニチュア製造カメラ」(トップ画像)なる話を描いておられますし、短編でいえばジオラマの中に自分が入り込もうとする思い込みの強い少年を主人公にした「四畳半SL旅行」という話もあります。

それにしても、ワタシも様々なジオラマに関する教材を読みましたが、ここまで「ジオラマとは何たるものか」を教えてくれたものはありません。
叶わぬ夢、とはわかっていますが、もしスネ吉がこの世に実在したなら、ぜひビシビシ鍛えてもらいたい、と願っているわけでして。
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