~これでも仕事用です~

ロンドンに住んだ話2

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2012年8月、ヒースロー空港に降り立った瞬間から僕は・・・いやぁ、こういう文章は無理だ。普通に書きます。
ちなみに前回の話はココ

半年間滞在の予定でロンドンに来てみたものの、最初の一ヶ月は、もう嫌で嫌でしかたがなかった。
ワタシが滞在先に選んだのは、留学生を受け入れてくれる、郊外にあるスイス人宅。ここで数名の留学生と生活をともにしたのですが・・・。

何しろワタシは英語なんかからっきし喋れない。大家さん(ってのも変だけど便宜上こう書く)とのコミュニケーションさえ、ままならない。
それでもね、大家さんとも他の留学生とも、ほとんど顔を合わせる機会とかないからね。ま、挨拶程度。だから、まァ、孤独なことを差し引けば、それは何とかなる。

一番の問題は食事でした。
といっても「イギリスの料理なんかマズくて食えない」なんて話じゃないんです。それ以前の問題でして。
最初に、食事付きにするかどうか聞かれたのですが、ワタシは食事はいらない、と答えてしまった。
食事付きとなったら決まった時間にホームステイ先に戻らなきゃいけないし、それは煩わしいと。
しかも食事の時間はコミュニケーションをはからなきゃいけないわけで、これはとんでもない負担になるなぁとね。

はっきりいって、大家さんとか他の留学生とコミュニケーションを避けようとしていること自体が大問題なんですよ。だって語学留学に来てるのに、自らそのチャンスを放棄してるってことだもん。
でも、それでも避けたかった。それくらい英語に自信がなかったんです。

となると食事はスーパーで買ったサンドウィッチとか、そんなんばっか。レストランに入って注文する勇気なんかないし、それどころかファストフードすら自信がなかった。
(英語に自信がないのに、スーパーでの買い物は平気なのか、とツッコまれそうなので書いておきますが、向こうはセルフレジが基本なので一切会話は必要ない)

ワタシが行ったのは8月の下旬、日本はまだ猛暑が続いてる最中です。
いくらイギリスの緯度が高いといっても、ま、日本より涼しいくらいかな、と思ってたのですが、とんでもない。
日中はともかく(それでもせいぜい「暖かい」程度ですが)、夜とか寒いのなんの。

こうなると暖かい食べ物が食べたくなるのですが、レストランにも入れない、ファストフードも難しい、 となると暖かい食べ物を食べることが、ほぼ不可能になってしまった。

部屋にはマイクロウエーブ(電子レンジ)とかないしね。もちろんキッチンにはあるし、自由に使っていいと言われてたんだけど、そうなると英語を喋んなきゃいけなくなるかもしれないので避けたい。
部屋に持ち込める程度、となると電気ケトルくらいしかなくてね。だからすぐに買いましたよ。
ま、所詮電気ケトルだから、粉末のスープとかコーヒー紅茶くらいしか作れないんだけど、ないよりマシ。マジでこれだけで暖を取ってましたから。

結局ここにはひと月ほどいたのかな。さすがに精神的に限界が来て、フラット(日本でいうところの賃貸マンション)に引っ越しました。
たしかに支出はガンと上がるけど、マジで精神崩壊寸前だったから背に腹は代えられないと。
当たり前だけど、フラットならコンロもオーブンもマイクロウエーブも、誰にも会わずに使えるからね。

さて、語学留学というからには語学学校にも通っていたのですが。
何しろ学校に通うなんて20年ぶり以上でしたからね。とにかく辛くて辛くて。
まず朝起きるのがキツい。そもそも朝会社に行くのだってキツい人間なのに、学校となったらもっとキツい。だって行ったからってお給金貰えるわけじゃないから。どんな言い訳だ。

語学留学した方ならお分かりでしょうが、最初は全員「転校生扱い」なんですよ。
すでにコミュニケーションが成立しているクラスに入れられる。これが辛い。ワタシはコミュニケーションお化けじゃないですから。むしろ、どっちかっていうとコミュ障に属すると思う。
異国の地でね、しかもクラスメイトはほぼ外国人。どうやってコミュニケーションを取れっていうんですか。

そもそもの話ですが、英語を習いに来てるのに、その授業が英語で行われているっつー意味がわからない。
授業でティーチャーが何を言ってるかわかるんなら、学校なんか通う意味ないんじゃね?と。
クラスメイトも全員英語でコミュニケーション取ってるしさ。あんたらもう学校通う意味とかないでしょ?と。

いやぁ、この疎外感は日本にいたら絶対に味わえません。自分の部屋でも、学校でも、ひたすら孤独。いや、孤独という言葉が綺麗事に思えるくらいの疎外感。
別にホームステイ→フラットでの生活が楽しいわけでもなんでもないけど、つくづく学校に行くのが嫌になってね。いつしか部屋に籠るようになってしまった。

暇つぶし用に持ってきた映画、そのうち邦画だけね。それを貪るように観ていた。
学校にもあまり行かなくなり、ひたすら部屋で邦画ばかり観る。まさしく「いったい何のためにイギリスくんだりまで来たの?」状態になってしまったのです。

そんなある日、突然とんでもないことを聞かされます。
「あんた、このままだと強制国外退去になるよ!」
この話の続きはまた次回。

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