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~これでも仕事用です~

懐かしい、を懐かしむ1

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今回から、かなり変化球なことをやります。つかタイトルからして意味不明ですよね。
斜め目線というか、結構歪んだモノの見方だと我ながら呆れてるのですが、そういうのも、面白いんじゃないかと。
ま、以前ハンドルネームで書いたことの焼き直しっぽい内容だけど、気にせず続けます。

さて、昨今のレトロブームの嚆矢となったのは、間違いなく映画版の、というか「ALWAYS 三丁目の夕日」でしょう。
あの映画のパワーというか影響力は凄まじいものがあり、Gumi-chan1961の高くて厚い壁になっている、といった話は以前書きました。
が、昭和30年代、もしくは1960年代が持て囃されたのは「ALWAYS 三丁目の夕日」の公開の頃が初めてではありません。

1980年代後半、時代はバブル景気真っ只中の頃、何故か時を同じくして「レトロブーム」なんてもんが巻き起こりました。
対象となった時期はかなり幅広く、1950年代後半(昭和30年代前半)から、日本テレビで放送されていた青春ドラマシリーズがひと段落する1970年代前半(昭和40年代後半)くらいまでを、一括りにして「レトロ」というキーワードで語られていたのです。

下地としては、1970年代後半くらいから「水曜スペシャル」(テレビ朝日)や「木曜スペシャル」(日本テレビ)などの枠で、懐かしのスター、テレビ番組大集合的なスペシャル番組がさかんに放送されていました。
これによって比較的近過去(せいぜい10〜20年ほど前)を懐かしむという風潮が作られていったのです。

1981年に平凡パンチ誌上で連載された、1960年代の若者を主人公とした小説「夢の砦」小林信彦著)あたりが先駆けとなり、徐々にではありますが若者の間で「レトロはナウい」扱いされだします。
そして一般層まで響き、当時のレトロブームの象徴となったのが、1986年に始まった「テレビ探偵団」(TBS)でしょう。
この番組の影響で、老いも若きも、じゃ大仰だけど、リアルタイムで1960年代を知らない子供まで、いっぱしのレトロ知識が植え付けられることになったのです。

何故このようなレトロブームが起こったかは、わりと簡単に理由付けできます。
1980年代後半はバブル期だと最初に書きましたが、当時は、当たり前だけど、バブルなんて言葉はなく、ただの空前の好景気だと思われていたのです。
(「ただの」「空前」ってのはおかしいけどね)
そこら中に、文字通り「恐ろしく景気のいい話」がポンポンと飛び交い、国民全体が金持ち気分に浸っていた。
だからこそ、ビンボーだった頃を懐かしむという余裕ができたのです。
(余談ですが、マル金マルビ(貧乏)なんて言葉が流行ったのもこの頃です)

もうひとつ、ビデオデッキの普及も大きい。
映画やテレビドラマだけでなく、アニメや特撮番組を「コレクションする」という概念が出来たのもこの頃で、皮肉にも凄惨極まる宮﨑勤事件で、そういう人たちがいる、と広まったりもしました。

つまり当時のレトロブームは
・1960年代を生き、心から郷愁に浸れる1950年代以前生まれの人たち
・年代問わず、古いアニメや特撮番組を研究しようとする、いわゆるオタクたち
・スノビッシュな若者
・ある種の目新しさに興味を惹かれた子供たち
これらの人が一体となって作っていったもの、といえると思う。というか、ほとんどの人は上記のどれかに当てはまるんだから、そりゃ大ブームになって当然ですよね。

ではワタシはどうだったか、です。
1980年代後半、といえば高校時代から大学時代に当たるのですが、比較的醒めた目でレトロブームを見ていたような記憶があります。
というのも、だいたいワタシは相当変わった子供だったからでして、何しろ小学4年生(1978年)の夏休みの宿題に「テレビ番組史年表」を作るような子供だったのです。
テレビジョンの放送が1953年から始まり、日本で最初のテレビCMは精工舎の時報だった、なんて知ってる子供は、そうそういない。いや、今考えると相当不気味です。

「テレビ探偵団」他の番組も、そりゃ名前だけしか知らない番組の映像が見られるんだから、当然のように欠かさず見てはいましたが、完全に頭でっかちになっていたワタシは「ああ、あれね。なるほどね」くらいのね、生意気にもほどがある野郎だったのです。

とはいえ、当時、何しろ空前のレトロブームですからね、その手の書籍や雑誌はアホみたいに発売されてて。ま、一応買っておくか、くらいの感じではありましたが、それでも相当購入している。
手元に何冊か残してあるのですが、これ、今見ると実に面白い。何というか、入れ子状態というか、「1960年代」と「1980年代」という、二重のレトロを楽しめるのです。

こんな感じで書いていきます。

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