~これでも仕事用です~

1961年のエンゼルマーク

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Gumi-chan1961の主人公であるグミちゃんは6歳の女の子ですが、これくらいの歳の子が興味を示すものは、今も昔も変わらない。

・おもちゃ
・お菓子
・子供向け映像コンテンツ

映像コンテンツ、なんてややこしい言葉を使ったのは、大昔なら映画、今ならYouTubeなんかが含まれるからです。
「戦前モダニズム」という観点から見れば、たとえば以前取り上げた「エノケンの孫悟空」なんかは、当時は「観ていることが子供たちの中での必要条件になった映画」と小林信彦が書いているくらいです。

ま、今回は映像コンテンツとおもちゃに関してはパスして、お菓子、という観点から書いていきます。
実際、Gumi-chan1961という作品を作るにあたって、当時の子供たちがどんなお菓子を食べていたか、ざっくりとはわかるものの、具体的に、となると、かなり難しい。
残念ながら、種類も値段も事細かに書いた文献を探すのが非常に困難なのですが。

さて、手元に非常に面白いパンフレットがあります。タイトルは「'61 森永の菓子ご紹介」。そう、これは1961年に、おそらく小売店向けに作られた森永製菓のパンフレットなのです。
正直この当時の森永製菓はわりと苦しい時期でした。当ブログはあんまりマイナスな話を書きたくないので割愛しますが、気になる方は「1955年 森永」で検索してみてください。

そんな時期にもかかわらず、このパンフレットは実に夢が詰まった楽しいものに仕上がっています。(ま、どんな時期だってパンフレットなんてそういうものですが)
まずは表紙をご覧ください。

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いかにも1960年代チックな、ほのぼのとしながらもクールなニュアンスのある、良い表紙です。ちょっと翌年(1962年)公開の市川崑の傑作「私は二歳」という映画を彷彿とさせます。
続いて中身を見ていきましょう。いってもパンフレットなので、延々商品が紹介されているだけですが、この当時を生きてこられた方なら素直に懐かしい、と感じてもらえると思います。

森永といえばまずはキャラメルを抜きには語れない。

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スタンダードなミルクキャラメルは今もほとんどパッケージも変わっていませんが、他は時代が出ていて楽しい。
それにしても「トッフィーキャラメル」ってのは何なんだ?トッフィーは「飴」のことですからね。飴のキャラメル。うーん、意味がわからん。

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チューレット!といってもピンとこないかもしませんが、このチューレットをリニューアルしたものが今も続くハイチュウです。
ハイチュウはレッドソックスの田沢投手がメジャーリーガーに広めたことで、アメリカでブームになったりしましたが、このチューレットに使われているのがデ○ズニーってのが面白い。

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みんな大好きチョコレート。ミルクチョコレートは一時期違うパッケージになりましたが、今はこれとほぼ同じに戻っていますね。
その下の「ポール」ってのは知らないなぁ。にしてもこの頃からミント味のチョコレートがあったのか。
欧米ではわりとスタンダードなミント味ですが、日本人にはイマイチ合わないイメージなのですが、意外と歴史が古いんだねぇ。

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次はクッキー類。パッケージが実にいい。この中でも「チョイス」「マリー」「ムーンライト」は今でもお馴染みです。
気になるのが「ハーバードクリーム」。いったい何がハーバードなんだ?

さて、ここからは進物用のケース入りのお菓子を紹介します。

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いやぁ、これは素晴らしいわ。そうそう、昔はこんな感じのデザインのブリキのケースにクッキーなんかが入ってたんだよね。
しかも可愛い人形を使ったものから、クールなデザインのもの、さらに高級感溢れる絵画チックなもの、さらには定番のフラワー柄まで、まさに「各種、取り揃えております」って感じなのが良い。

お次は乳製品系。
まずはアイスクリームから。

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むむっ!ひとつも知らない。というかひとつも現行製品として残ってないですね。
ワタシらの世代で超スタンダードだった「森永バニラエイト」はまだ発売前。どうも1970年発売だったようで、この当時は影も形もありません。
あれ?ホームランバー?あれはメーカーが違うし、と思ったら、森永もスティックタイプのアイスクリームを出してたんですね。

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出ましたコーラス!箱入りですよ。当時は、いやこれもワタシたちの世代くらいまでは、カルピス派かコーラス派かで分かれたものですが、個人的にはコーラスのが飲みやすくて好きでした。そういや不二家もハイカップ、なんて乳酸菌飲料を出してましたね。
コーラスも現行製品だよな、と思ったら、どうも希釈タイプのコーラスウォーターのみの販売のようですね。

最後はまったく意外ものを。

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なんとアルコールです。森永からアルコールが発売されてたなんて結構驚きです。
森永醸造という子会社から発売されていたものですが、清酒からワイン(当時の言い方ならブドー酒)、ジンにブランデーと、一通り揃えてあるのがすごい。
ちなみにこの森永醸造、福徳長酒類株式会社に吸収合併され、森永醸造当時のブランドはひとつも残っていません。

実はこの森永醸造のことを調べてる時に、ちょっと意外なことがわかったのですが、その辺の話はまたおいおいにして、今回はこれでおしまい。