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~これでも仕事用です~

1960B&A映画鑑賞記・プロローグ

1960B&A映画鑑賞記

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「エノケン映画鑑賞記」から「モダニズム映画鑑賞記」まで、このブログに結構映画について書いてきました。
しかし「戦前の」「邦画」に限ってきました。ま、そっちの方が独自性はでるかなと。この辺の映画についてあんまり書いている人がいないから。

これらも今後継続しますが、ここいらでひとつ、新しいことをやっていきます。
映画ネタは映画ネタなんだけど、Gumi-chan1961の舞台に則した1960年前後の映画について書こうかと。

今回カテゴリを増やしたのは、1960年代にかんするエントリの題材のネタ切れもあるのですが、本当はワタシは、戦前映画よりも1960年代の映画の方が圧倒的に観ているのです。しかもファン歴(?)も、これまた圧倒的に長い。かれこれ30年近く、この年代に作られた映画を観続けてきたんです。
戦前映画は、まァ、本当は歴自体は浅いから。

ここでカテゴリ名にご注目願いたい。
「1960s」ではなくて「1960『B&A』(Before and After)」になっているはずです。
もちろん個人的には「1960s」、つまり1960年代でぜんぜん構わない。つかむしろそっちの方が書きやすい。
だけれども、Gumi-chan1961公式ブログとしては「1960B&A」でなければならないのです。

1960年代、とすれば当然1968年とか1969年も入ってきます。ところがこの辺の映画になると、1961年の雰囲気とあまりにも違いすぎているんです。
ここで軽く、ワタシが生まれた1968年という年について書いてみます。

2000年前後に「ミレニアム」なんて言葉が横溢していましたし、1940年には「紀元2600年」という言葉が大々的に使われていました。
1968年でいえば「明治百年」と「昭和元禄」です。
グループサウンズザ・スパイダースが「明治百年、すぱいだーす七年」なんてアルバムを発表したり、恩地日出夫監督で「昭和元禄・TOKYO196X年」という映画が撮られたりしています。

昭和という時代を振り返る余裕が出来た頃であり、それはつまり「戦争という痛ましい出来事を振り返る」ことでもあったわけで、その影響かはわかりませんが、学園紛争が盛んになったのも頃でした。

そんな時代の空気が濃厚に反映された映画がこの年に公開されています。
「日本一の裏切り男」がそれで、紛れもなく植木等映画の一本で、監督には須川栄三があたっています。
コメディという範疇の中で、シニカルに、そしてラジカルに昭和史を描いた作品ですが、こんな作品が植木等映画の一本として発表された「意味」は、まことに大きい。

風刺を含みながらも、ノーテンキな好景気時代を高らかに謳い上げた「ニッポン無責任時代」が公開されたのは1962年。つまりGumi-chan1961の舞台の翌年です。
また須川栄三がフランキー堺主演で、日本で最初で最後ともいえる本格シネミュージカルを標榜した、これまたノーテンキな「君も出世ができる」を撮ったのが1964年です。

それが1968年になると、そんな映画は客に求められなくなっていた。
つまり「日本一の裏切り男」という映画が作られたというのは、「あのノーテンキ極まる植木等映画でさえ、ノーテンキでいられなくなった」ことを意味しており、この移り変わりだけでも、1968年は1960年前後とはまったく違う時代だ、とわかってしまうのです。

正直いって、1968年くらいの映画をこのブログで取り上げる意味は薄い。たとえば大島渚の「絞死刑」(これも1968年公開)なんて、Gumi-chan1961の世界とは関係なさすぎますからね。

反対に、1950年代になっちゃうんだけど、以前書いた1959年公開の「大学のお姐ちゃん」とか、1957年公開の「歌う不夜城」とかは、極めてGumi-chan1961の世界に近しい。

洋画でいえば、「サウンド・オブ・ミュージック」(1965年公開)や、以前ちょろっと触れた「パリの恋人」(1957年公開)なんかだと大丈夫。
でも、やっぱ、「猿の惑星」(1968年公開)あたりになるとね。どうもピンとこない。どうしても時代が違う感じが気になるっつーか。

ま、だったら、西暦、つまり1960年代という言葉にとらわれず、素直に「昭和30年代映画鑑賞記」にすればスッキリするんだけど、ワタシはひねくれているんでね。Gumi-chan1961が西暦なんだから、意地でも西暦にこだわった、という。

んで、わざわざ洋画も例に出したように、このカテゴリでは洋画も取り上げます。邦画だけでもネタ切れになる心配はないんだけど、目先を変えるという意味でも洋画も含めて書いた方がいいなと。
ただ、カテゴリ名には入ってませんけど「モダニズム」映画ってところは貫きます。そうでないと書く意味がないから。

ただ知名度にかんしては、以前書いたものでいえば、メジャーなものでいうと「用心棒」、マイナーなものなら「恋の羊が海いっぱい」なんてのについて紹介したけど、メジャーマイナー取り揃えて紹介していく予定にしております。
メディア化されてる作品も多いから、実際に観ていただきやすいってのもメリットですね。(戦前の邦画はほぼメディア化されてないので、観てもらうわけにいかなかったし)

そんなわけで、お楽しみに、ということで。

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