~これでも仕事用です~

商店街に行こう!

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今回は商店街の話ですが、果たして「作品」や「ロンドン」の話をすることになってる日曜更新分に合致するのか?といえば微妙なんだけど、他に相応しい曜日もないんでね。

商店街の魅力、それは「人の波」です。しかし、いわゆる繁華街の人の波とは違う、子供からお年寄りまで老若男女がひしめき合う感じがあってこその商店街だと思っているわけで。

逆にいえば、寂れた商店街は、もう商店街ですらない。
商店の数はね、実はそんなに重要じゃないんです。とはいえほとんど商店のないストリートに人の波ができるのは異様だけど、だから、ま、最低限の商店は必要としても、いっぱい商店があるから良い商店街とはならないのです。

以前、台場一丁目商店街の久保浩さんとお話しさせていただいた際に「商店街の人がひしめき合う感じを表現したかった」と仰ってましたが、まさにその通りで、どうしても商店街というと「どんな商店があったか」にこだわりがちになるんです。
でも、それは順番としては後の方で、商店街はまず人ありき、なんです。

Gumi-chan1961で商店街を作ろうとなった時も、まず何体の人形が制作可能か、というところから始めました。
もちろんミニチュアなので、あまりに数が多すぎてもゴチャゴチャした印象になってしまうのですが、それでも最低15体はいると。
しかも単なるエキストラにしたくなかったので、人物設定も必要になってくる。逆にいえば、人物設定さえ決まれば、どの商店が必要かは自然と決まるのです。

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実際に商店街を作るにあたって、実地検証をしようと思ったのですが、これがなかなか難しい。
というのも、人がひしめき合うような、活気のある商店街が身近にはなかったのです。
カズミ・アカオが幼少の頃はもちろん、ワタシが幼少の頃までは「商店街は活気があって当たり前」の場所でした。
それがわざわざ探し出すレベルにまでなっているわけで。

昨年「ヨシミツ家の人々」という連作エントリを書きましたが、幼少の頃は祖母(「ヨシミツ家の人々」でいえばオテイ)に連れられて、近所の商店街に行ったものです。
商店街も、併設されていた市場も、とにかく人がいっぱいいて、祖母の手を繋いでないと迷子になるほどでした。

神戸には他にも大きめの商店街はいくつかありましたが、ま、ありましたっていうか、今も一応はあるんです。でも悲しいかな、人もいなければ商店もほとんどない。祖母と行った商店街も見るも無惨なことになってしまっています。

そうなった原因のひとつは、やはりスーパーマーケットでしょう。
しかしホントにそれだけなのか?というと疑問が残る。というのも、神戸といえば、かつてはダイエーというスーパーが幅を利かせていたのです。しかも神戸のダイエー進出は早く昭和30年代で、進出早々から市民に受け入れられてきたのです。

ワタシが祖母と商店街に通っていた頃(1970年代)にはダイエーをはじめとするスーパーは大勢力になっていました。
なのに、商店街は人がひしめき合っていた。たぶんスーパーなんか影も形もなかった頃と変わらない人の数だったはずで、そう考えるとスーパーの影響だけとは言い切れない、と思うのです。
じゃ、何が原因だ、と聞かれても、ワタシにはわかりませんが。

とにかく神戸にはかつての賑わいを維持した商店街はなく(ワタシが知らないだけかもしれませんが)、では大阪はというと天神橋筋商店街はスケールが大きすぎてピンとこないし、あとは黒門市場とか、京都でいえば錦市場の辺り?それも、なんか違う。ああいうところは微妙に観光地化されてて、地元の人のためのものとは違うと思うんです。

一番ピンときたのは千林商店街ですかね。もう大阪のおばちゃんのメッカといえる、あの千林です。今は知らないけど「ちちんぷいぷい」のような番組で派手目のおばちゃんにインタビュー、となると必ずロケ先が千林商店街でしたから。
さすがにかつてのように、人がひしめき合うまではいかないのですが、それでも最初の商店街のジオラマを作る時には雰囲気は参考にさせてもらいました。

しかし、その後関東に来てぶっ飛んだんです。
商店街といえば衰退してるイメージしかない関西に比べて、もちろん関東も衰退してる商店街はいっぱいあるけど、まだまだ活気のある商店街が多いんです。

この辺りの話は世間的なイメージとは違うかもしれないけど、たぶん地元密着というか、そういうのは関東の人の方が大事にしてる気がする。反対に、とくに大阪は意外とドライなんですよ。
大阪は如何にもそういうのが好きそうに見えて、たとえば地元を盛り上げるためのイベントとかあんまりやらないし。とにかく実際の大阪はオフィシャルイメージの大阪とはかけ離れているんだけど、本筋とは関係ないんで終了。

関東に来て、活気のある商店街をいろいろ目にしたせいもあって、ロンドンのエキシビション用の商店街の方が空気感を上手く表現できたと思います。
先に挙げた台場一丁目商店街も、以前書いた新横浜ラーメン博物館も、そういう再現系のテーマパークも充実しているしね。やっぱ、反映されますよ作品にも。

手元に「がんばれ!ニッポンの商店街」というムック本がありますが、作品云々関係なしに商店街は楽しいんです。ムック本を眺めてるだけで楽しいんだから。
しかし楽しい商店街であるためには人が必要なわけで、人を集めるには創意工夫がいる。いわば、今賑わっている商店街はアタマを使っているともいえるんじゃないか。
そう考えれば、今の時代に成立している商店街は、それ自体が作品なんですよ。だからこそ楽しいし、同時に刺激も受けるんじゃないかとね。

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