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~これでも仕事用です~

1961年の小学一年生

1960年代 Gumi-chan1961関連

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2006年、ワタシがグミちゃんという作品に本格的に携わるようになって、まず始めたことは資料集めでした。
まずは以前書いた通り、時代設定をはっきりと1961年、という具合に定めたのですが、次にやることといえば、もちろん1961年の資料を徹底的に「洗う」ことだったんです。

後年になって再生産されたものではなく、あくまで当時の映画、当時の音楽、当時の雑誌、を集め、それを精査していくという作業です。
大変なのは大変だけど、これはこれで楽しい。調べるほどに新しい発見があるからです。

とくにグミちゃんは小学生ですから、1961年の子供について調べようと思ったんだけど、これが意外とない。後の時代に作られた資料はあるんだけど、リアルタイムでの資料が非常に薄くてね。
だから今回紹介する、1961年6月号の「小学一年生」(小学館)を見つけた時はホントに嬉しかった。わざわざ神保町まで足を運んだ甲斐があったというものです。

ただし、もうホントにボロボロです。元からボロかったってのもあるんだけど、個展の時に自由に閲覧できるように置いておいたら、さらにボロくなってしまいました。
裏表紙はないし、破れたページも多い。あとこれは買った時からだけど、切り抜きしたページが結構あるんです。

では見ていきましょう。

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↑ 表紙。見てもらったらわかる通り、1961年6月号です。
この表紙の感じが如何にも小学館の学習雑誌って感じで実に良い。
そういえば小学二年〜六年までを対象にした小学8年生なる雑誌が出るみたいね。なんかよーわからん

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以前取り上げた大鵬。周りのイラストがいい感じです

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↑ これもいい雰囲気。ただ思いっきり商品名がこっちに向いてるので、ま、半分タイアップなんでしょうな

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↑ なんと!「サザエさん」です。しかも四コマ漫画じゃない。
よーく読むと下の方に「長谷川町子先生のご好意で、このまんがを再掲載させていただきました。」とあるのは、大人の事情のニオイがプンプンです。
ま、「さざえさんとわかめちゃん」の本連載は1957〜1959年なので再掲載なのには違いないのですが。
ちなみに「小学一年生」のライバル雑誌だった講談社の「たのしい一年生」にも「わかめちゃんとかつおくん」という作品が掲載されていたようです

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↑ 盛大な切り抜きがあるのでわかりづらいですが漫画のタイトルは「すすめぴろん」。作者名として藤子不二雄とありますが、実際の執筆は藤子・F・不二雄の方です。
ただし正確には作者は藤子不二雄ではない。元となったのは「ピロンの秘密」という作品で、この作者は手塚治虫です。ちなみに当時実写ドラマにもなっています。
それにしても手塚治虫藤子・F・不二雄とバトンタッチした作品はこれくらいじゃないでしょうか

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↑ うーん、これは狙ってない分、余計すごい。
だってタイトルが「しろばいたいちょう らいおんたろう」ですよ。「白バイ野郎ジョン&パンチ」のはるか前ですよ。関係ないけど。
タイトルもいい、絵柄といい、表紙の「たろう」の表情といい、いろいろ完璧です

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↑ 少女漫画の基礎を築いたといっていい、わたなべまさこの作品。絵が実に良い

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↑ 「うしろの百太郎」や「恐怖新聞」でお馴染み、つのだじろう作です。もちろんホラー要素はない(もちろん空手要素もない)ほのぼの漫画です

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絵物語作家の大家、山川惣治の作品も掲載。それはいいのですが

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↑ カズミ・アカオに言わせると右端のキャラクターがワタシだそうです。うん、言い過ぎですね。
ま、時代が時代なので、ヤバめのセリフが多いです

さてさて、どうもこの当時、小学館としてテレビ番組枠を持っていたようで、この当時放送されていたのが「わんぱくパトロール」というドラマだったみたいでね。

 

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↑ 広告と予告(?)

で、これの漫画版も連載されているのですが

 

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↑ これ、ものすごく好きなんです。何というか、グミちゃんをリアルタイムで漫画にしたらこんな感じだったんじゃないか、みたいな展開なのもウレシイ。
絵柄もとても可愛らしくて最高です。これ、まとめて読みたいなぁ。

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↑ 最後は広告。もちろんこの当時なので瓶です

ワタシはこれから約8年後の小学三年生も持っているのですが、今回紹介した1961年版小学一年生との一番の違いは「芸能情報の有無」です。
1969年版小学三年生が誌面の随所に芸能人が登場するのにたいし、1961年版小学一年生は関取の大鵬と「わんぱくパトロール」主演者が例外で、あとはまったく芸能人が出てこないのです。

もちろん一年生と三年生といった対象年齢の違いもあるんでしょうが、やはりこの時代までは芸能人は大人のもの、だったんでしょうね。
ちなみにカズミ・アカオの実年齢(1969年度に小学三年生)を鑑みれば、1969年版小学三年生はリアルタイムで読んでいた、ということになります。
以前グミちゃんの世界はタイムラグがある、と書きましたが、こうやって見るだけでも、タイムラグ効果は予想以上に大きいのです。

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